No. 5 振動の伝わり方の違い

トーンバーの振動がボディに伝わり、共振やら共鳴を起こして鳴るというのが原理です。 それなら、ブリッジ(トーンバーの取り付け部)の構造で音が変わるのではないでしょうか。 トーンバーを1段にすれば、ボディに振動が伝わりやすい構造にすることができます。

と言うことで作ってみました。

前回の試作器No.4より多少コンパクトになっています。 トーンバーの数を、25本から21本に減らしてみました。 このくらいのサイズが弾き易いのではないかと思っただけで、特に意味はありません。

それから、トーンバーの端の方に数字を書いてみました。 これは大正解です。 ものすごく弾き易くなりました。 この数字は、度数を意味しています。 「C、D、E、・・・」とか、「ド、レ、ミ、・・・」にしようかとも考えたのですが、あえて度数にしてみました。

度数というのは、簡単に言えば「移動ド」のことです。 1をC(ド)でも良いし、D(レ)にしても良いので、チューニングを変えたときに、書き換える必要がないからです。 一般的に度数を表記するには、ⅠⅡⅢⅣのようなローマ数字を使います。 しかし、1234のようなアラビア数字にしたのは、そのほうが見やすいような気がしたからです。

数字はテンプレートを使い、油性ペンで書いたのですが、強くこすると消えてしまいます。 また、小さな紙に書いて貼るという方法も考えたのですが、 少しでも振動の邪魔をする可能性のあることはしたくなかったのです。

今回の試作器も、Gのキーでチューニングしてみました。

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結果、予想どおり今回の試作器は良い音がします。

しかし、半音が出せる2段式のメリットは、絶対に捨て切れません。 2段式を良い音にするには、どうしたら良いのでしょうか。

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