No. 9 何よりも二段式が最優先

木目の問題が、そのままだったことを思い出しました。

木材というのは、木目の方向に長いのが一般的です。 幅が広くなればなるほど、太い樹を製材しなくてはなりません。 そして、それは幅の広い木材ほど、手に入りにくく、値段も高いということになります。 つまり、よほどの理由が無い限り、木材は木目の方向に長く使うのが合理的といえます。 とはいえ、木目の方向と音の良し悪しの関係は確かめておきたいところです。 しかし、ギターやウクレレ、バイオリンなど、みんな木目を縦に使っているので、あえてそれに逆らうこともないのかもしれません。

それより、ブリッジの理想的な構造を見つけることが先です。 木目については、その後、気が向いたときにでも試してみようと思います。

さて、今回の試作器は、表裏板5mm厚のアガチス板です。

トーンバーは2段で下段25本、上段25本、キーはGでチューニングしました。 ボディの形状を長方形にしたのは、台形との音の違いを確かめるためです。 角もあえて、丸くしませんでした。

試作器No.4で、トーンバーの固定に使っているのは、6本とも直径3mmの真鍮の針金でした。 そして、今回は一番手前の、振動の支点になる駒を、直径2mmの鋼鉄の針金に替えてみました。 これは、トーンバーと駒の接触面の面積を減らし、振動させやすくするためです。

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結果、音は、同じ2段式の試作器No.4より断然良くなっています。 しかし、トーンバーの間隔が狭すぎて、見た目が美しくありません。 低い音のトーンバーが、振動はするものの、音として鳴ってないのも気になります。

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