No.14 さらなる良い音を求めて

何度も使ってきた「良い音」という言葉ですが、いったいどんな音なのでしょうか。

私が目指す良い音というのは、弾いたときに「ポォ~~~~~ン」って感じのサスティン(余韻)の長い澄んだ音です。 だから「ポコン」とか「ビィ~~ン」とか、そういうのは求めていません。 人によっては、そういうのこそ「味がある」って思うかもしれません。 しかし、私は私の道を行きます。

さて、今回の試作器のスペックです。 トーンバー上段22本、下段22本、キーC。 前回の試作器No.13とほぼ同じです。 しかし、目立たないけれど重要な場所を4か所ほど改良しています。

1か所目。 まずは、8枚の「トーンバーを固定している棒を固定するアルミの板」です。 これ、今後は「固定板」あるいは「アルミの固定板」って呼ぶことにします。 ついでに、6本の「トーンバーを固定している棒」も「固定棒」にします。 いつも、長くて嫌だなぁって思っていました。 で、その固定板の形をちょっとオシャレにしました。 これは「羽の形」をイメージしたものです。 このような機能とは関係ないところこそ、モチベーションを維持していくのに必要なのです。

2か所目。 今までは6本の固定棒の内、2本だけ2mmの鋼(ハガネ)で、残りの4本は3mmの真鍮でした。 それを、6本とも2mmの鋼にしました。 これは、真鍮が比較的柔らかい金属で、振動を吸収しているのではと思ったからです。

3か所目。 度数表示板の両端を、固定棒に掛けて取り付けるようにしました。 このようにすれば、書き換えたり、プレートごと取り換えたりするのに便利です。

4か所目。 今まで表板と裏板はアガチスでしたが、側板はヒノキを使っていました。 このヒノキをやめて、アガチスにしました。 やはり同じ木材のほうが、表裏板と側板の接合部がきれいです。 さらに、多少は音も良くなるかもしれません。

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いくらか良い音になったような気もします。 アガチスもそれほど値段が高くないし、固定棒も6本とも鋼の針金の方が作り易いので、今後はこれでいこうと思います。

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