No.26 ピックアップの位置

いよいよ試作器もNo.26になりました。 相変わらず、作って、弾いて、動画をアップの繰り返しを続けています。 ということで、今回は試作器No.24(ソリッドボディのピックアップ組み込み)を改良してみました。

以前から、ピックアップの取り付け位置について悩んでいました。 でも、こういうのって、ベストな方法はなかなか見つけられないものです。

表側に取り付けると見た目も悪いし、弾くときに邪魔だったり気になったりします。

ということは、裏側ということになるのですが、端の方ではないことは確かです。 常識的に考えれば、ボディの真ん中とブリッジの真裏の2箇所だけなのです。 実際に、弾いてみるとわかるのですが、トーンバーの振動はボディ全体に伝わっていきます。 ということは、ボディの真ん中が音の振動を拾うのに、一番良い位置なのかもしれない。 と考えて作ったのが、試作器No.24なのです。

上の画像は、試作器No.24の裏からとパネルです。 ピックアップとコントロールパネルが分かれているのは、このためです。

でも、この方法は、ピックアップのリード線をパネルまで長く引き回さなくてはならないので、ノイズ対策としてシールド線を使っています。 その上、ピックアップとコントロールパネルの2か所の加工が必要なため、かなり手間のかかる作業になっていました。 それでも、しっかりと音は拾うし、そんなに悪くはありません。

そこで、今回の試作器No.26は、もう一つの取り付け位置候補にピックアップを移動させて、すべてのことを解決してしまおうという作戦です。

ただ、この位置はブリッジの真裏なので、ピックアップと各トーンバーまでの距離による影響がでる可能性もありました。 つまり、低音部が近く、高音部が遠くなるため、低音が協調された音になってしまうのではないかと思ったのです。

いや待てよ~ソリッドボディのピックアップで音を拾うと高音が強調され硬い音になっていた~ということは、逆に丁度良くなるかも。 なんだか、良いことづくめで、逆に怖いくらいです。

まぁ実際は、それほどの効果もありませんでした。 しかし、ボディ部とコントロールパネル+ピックアップ合体部の、2つの部分として完全に分離して製作できるのはとても良いことです。

これが成功したら、今後はこの方式に決定です。

そして、今回はさらにブリッジにも新しい試みがあります。 今まで、固定板にL字アングルを使っていたのですが、それをやめてアルミ板から加工することにしました。

確かに、アルミ板を正確に曲げるのはとても大変なことなのですが、それだけの価値はあります。

あまりの難しさから、加工業者に頼もうかとも思いました。 実際に、試作器No.15では業者に作ってもらったものを使っています。 しかし、とても値段が高いのです。 その時は、1つ2,000円程度だったと思いますが、今回の試作器に使うものは、穴の数も多いし不規則だったりするので、たぶん1つ3,000円以上するのではと思うのです。 となると、4つ必要なので、12,000円以上です。 確かに、業者に頼めば角度や、穴の位置など充分過ぎる精度が期待できるのですが、試作器1台つくるのに毎回これだけの出費はとても痛すぎます。 ギリギリ使用に耐えられる精度しか出せませんが、自分でやるしかありません。

それほど重大でもありませんが、試作器日誌の更新タイミングで、問題が発生してしまいました。

度数表示板の文字が、少し水に濡れただけなのに、この通りです。 透明なシールにプリンタで印字したものを、度数表示板に張り付けていただけなので、仕方がないことなのかもしれません。 さて、どうしようかということです。 というか、どうしたら良いのでしょうか。 まぁ最悪、油性マジックで手書きってのも~~~ないですよね。

最初は軽く考えていたのですが、意外に難しいことに気が付きました。 で、結局は上の画像のような「打刻」に行きついたというわけです。 簡単に「だこくぅ~」とか言ってますが、正確な位置に打つための治具を作ったりとか、チカラ加減の習得とか、結構大変だったのです。 味も素っ気もないデザインに成り下がってしまいましたが、またこれも味ということで「良し」とします。

・・・

「良し」とか言って、締めてしまったので、ついそのままアップしてしまいそうになりました。 出来上がった試作器の音の感想を忘れていました。

ソリッドボディタイプは、もともとサスティーンが長めなのですが、さらに長くなったように感じます。 これは、ブリッジの固定板の構造を変えたからかもしれません。

音色は、試作器No.24とそれほど変わりません。 しかし、ほんの少しだけ柔らかめな音になったような気もします。 同じアルミでも、L字アングルのは硬く、今回使ったアルミ板は柔らかいような気がするのです。 曲げたり、削ったり、穴を開けたので、それが良く分かります。 しかし、それが音にも影響するのかは、よくわかりません。

ページのトップに戻る