No.35 アコタイプへ移植する
過去の試作器は、圧倒的にアコースティックタイプが多いのに、YouTubeの動画では、ソリッドタイプばかり使っています。
別に、アコースティックタイプが嫌いなわけではありません。 アコースティックタイプだって、同じように弾けるし、そこそこ良い音で鳴ってくれます。 それでも、まだ改良の余地があるように思えてしまうので、試作の回数が多くなるのは仕方のないことです。 そして、動画は試作の出来上がりを待たずに撮影するため、ソリッドタイプが多くなるというわけです。
全ては、アコースティックタイプへの「こだわり」なので、いまさらどうしようもないことです。
早速、前回の改良したブリッジを取り付けたアコースティックタイプを作りました。
今回は、特にご説明することもないので、いきなり結果から参ります。
確かに、少しは良くなったような気もします。 しかし、あまりにも期待が大き過ぎたせいか素直に喜べません。
いつも、ある程度のところで妥協しなくてはキリがないと思うのです。 あるいは、こんなに悩むなら、いっそのことアコースティックタイプなんてやめてしまおうかとも思うのです。 しかし、少し経つと、まだ何かできることがあるように思えてしまいます。
そして、いつもアコースティックタイプの試作器を作って思うことは「サウンドホールの大きさは、本当にこれで良いのか」です。
確かに、サウンドホールの大きさで音色は変わります。 以前、サウンドホールシャッターを付けた試作器を作ったことがありました。 しかし、かなり作るのが面倒なので、毎回はちょっと無理です。
試すだけなら、もっと簡単なものでもよいはずです。そこで、こんなものを作りました
大げさなネーミングですが、薄い板に大きさの違う穴をあけただけです。
表板の上に置くだけで、サウンドホールの大きさを変えることができます。
こんなものを作らずに、サウンドホールより少し大きめの板を表板に載せて、すこしずつズラしていけばいいのです。 よく、わかっています。 でも、作りたくなってしまうのです。
しかし、こういうものを表板に載せると、振動を阻害しないのでしょうか。 しかも、傾けるとズレるし、弾くとき少し邪魔な気もします。
そこで、こんなものを作ってみました。
この長いネーミングの木製のパーツを、このようにサウンドホールに取り付けます。
段が付いていて、サウンドホールにぴったりと嵌る構造になっています。 少し傾けたくらいでは、ズレることはありません。
これも作るのがかなりの手間でした。 しかし、取り外しが簡単で、もう2度と作る必要がないところが良いところです。
徐々に穴の狭い「サウンドホールサイズ変更アダプター」に変えながら弾いてみます。
徐々に柔らかい音、というよりこもった音になっていきます。 そして、完全に塞がるものを付けると、ソリッドタイプに似たような音になります。
しばらく弾いてから外してみると、何も付けていない音が一番良いように思えます。 どうやら、サウンドホールは現在のサイズで良いようです。
このサウンドホールサイズ変更アダプターで型取りして、シリコンやレジンなどでも作ってみたのですが、なんか出来が悪かったのでここに載せるのはやめました。 簡単にできるだろうと高を括って手を抜いたのが敗因です。 キレイなものを作るには本格的に取り組まないとダメです。
こんなことばかりやってるから、月日がアッという間に過ぎていくのです。 その挙句「使わない方が良い音がする」って、本当に私は何をやってるのでしょうか。
しかし、ずっとソリッドタイプを弾いてて、アコースティックタイプに持ち変えると、ものすごく違和感があります。
それはボディの厚みでしょうか。 確かに、アコースティックタイプは、ソリッドタイプより1cmも厚くなっています。 かなり前に、厚さが6cmの超厚な試作器を作ったところ、ものすごく弾きにくかったのを覚えています。 しかも、音もあまり良くなかったので、その試作器は廃棄してしまいました。 もし良かったのなら、残しておくはずです。
今、ふと思ったのですが、逆に薄くしたらどうでしょうか。 厚くして良くないなら、薄くすればどうかという逆の発想です。 これは、今まで考えたことがありません。 ソリッドタイプと同じ厚さにすれば、弾きやすくなるかもしれません。 いったいどんな音になるのでしょうか。
もう、すぐにでも作ってみたくて仕方がありません。
